USBIF4CW Gen.3に関すること
USBIF4CW Gen.3はPCとUSBケーブル1本で接続して、CW・デジタルモード・電話などの各種モードを運用できるインタフェースです。また、無線機の周波数を読み取り・コントロールすることができます。全ての信号ラインがPCと無線機との間でアイソレーションされていることが特徴です。
USBコネクタ直近の電源ラインにフェライトビーズ、D+およびD-のUSB信号ラインにコモンモードフィルタを入れています。各ICの電源ラインとオーディオI/OおよびRS-232Cの信号ラインにもフェライトビーズを入れています。
また、CW・FSK・PTT・オーディオI/O・RS-232Cの各信号ラインは無線機とPCの間は電気的に絶縁してあります。CW・FSK・PTTの各信号はフォトMOSリレー、オーディオI/Oはトランス、RS-232Cは専用のアイソレーションICを使用しています。パドル入力にはRCフィルタを入れています。
対応ソフトウェアのページを参照してください。ソフトウェアによっては設定がひつようとなります。
また、非対応ソフトウェアでもUSBIF4CW専用の仮想COMポートドライバを使用することで、USBIF4CWを利用できる場合があります。
頒布形態は完成品のみで、価格は19,800円です。USBケーブルとCW-Keyケーブルが付属します。
頒布形態・価格のページもご参照ください。
USBIF4CW Gen.3の外形サイズは、W108、D83、H26(mm)です。ただし、突起物は除きます。
作品案内のページもご参照ください。
外観はケースが大きくなり、CWに関してはWPM変更ダイヤルが追加されました。USBIF4CW Gen.3単体で、デジタルモード運用と、無線機のコントロールができるようになったことが機能上の主な変更点です。USBIF4CW Ver.2.xでデジタルモードを運用する場合と比較すると、PCとの接続がUSBケーブル1本だけになりますのでケーブルの引き回しがすっきりします。また、従来どおり、すべての信号線はPCと無線機との間でアイソレーションされています。
インタフェース内部にはUSBハブがあり、下記のデバイスを搭載しています。
- USBIF4CW → PCとの通信機能付きCWキーヤ
- USBオーディオ → デジタルモード運用など
- USBシリアル変換 → 無線機とのシリアル通信
- マイクアンプ → 電話運用とPCへの取り込み(ボイスメモリ用データ作成など)
USBIF4CW Gen.3をPCへ接続すると、PCにサウンドカードがもう1枚追加された状態になります。デジタルモードの運用や、Digital Sound CWなどCW受信解読ソフトウェアによる運用がしやすくなります。また、USBIF4CW単体で音声I/Oの機能がありますので、PCに元々搭載されているサウンドカードは音楽を聴くなど別の機能に使えます。
無線機とのシリアル通信は、送受信の信号線(TxD・RxD)のみ結線しています。
ダイナミックマイクまたはコンデンサマイクを接続でき、マイクアンプを経由して電話運用したりPCへ取り込んでボイスメモリ用のオーディオファイルを録音したりすることができます。
CWキーヤはUSBIF4CW Ver.2.xのチップを使用しています。
ボタンが無くなりました。対応ソフトウェアからの制御で代替できます。
表面実装部品など部品点数が多いためキット化は予定していません。
本体以外に、USBケーブルとCW-Keyケーブルが付属します。
必要です。USBIF4CW Gen.3の内部には4つのUSBデバイスが内蔵されています。それぞれ、USBハブ、USBシリアル変換、USBオーディオ、USBIF4CWです。USBハブとUSBIF4CWについてはWindows OSの標準ドライバが自動的にインストールされますが、その他の2つのデバイスは手動でインストールする必要がある場合があります。お使いのWindows環境に合ったデバイスドライバをUSBIF4CW Gen.3をPCへ接続する前にインストールしておいてください。
FT-232RL(USBシリアル変換)
http://www.ftdichip.com/Drivers/VCP.htm
表の中からPC環境に合ったドライバを選択してダウンロードしてご利用ください。
PCM2904(USBオーディオ)
http://www.tij.co.jp/product/jp/PCM2904/toolssoftware
ソフトウェアPCM290x USB Audio Filter Driver Installation Software(ZIP 3555KB)をダウンロードして解凍すると「i386」と「x64」フォルダが生成されます。それぞれ32ビット版OS用、64ビット版OS用ですので、PC環境に合ったドライバを選択してご利用ください。
USBシリアル変換の仮想COMポート番号は、デバイスマネージャで変更することが可能です。お使いのソフトウェアに合った番号を指定してお使いください。また、USBオーディオについて、Windows OSやソフトウェアによっては優先的に使用するデバイスとして指定しておく必要がある場合があります。
CWに関しては従来のUSBIF4CWと同様です。CW端子(RCA)から縦振り電鍵の信号が出力されますので、無線機のKey端子へ接続します。
デジタルモードはDigital端子を使用します。ピンアサインは下記のとおりで、メーカー共通ピンアサインを踏襲していますの該当する無線機の場合は市販のPS/2ケーブル(両端オス)で直結できます。
- AF出力
- GND
- PTT出力
- FSK出力
- AF入力
- 無配線
無線機をコントロールするにはRS-232C端子を使用します。形状はDB9オスです。信号はTxDとRxDの2線のみでレベルは±12Vです。DB9端子を装備する無線機とはシリアル通信ケーブルで直結できます。もし、無線機側がDB9以外の端子形状の場合はTTLレベルへの変換が必要となります。
詳しくは作品案内のページを参照してください。
接続はUSBケーブル1本のみです。
参考になるWebページをご紹介することはできます。
2015年8月の時点で、調節ノブの操作によるWPM速度の変更に対応しているソフトウェアは、USBIF4CW連携for HAMLOGのみです。この機能は、USBIF4CW連携for HAMLOGを起動しているときに有効です。
ソフトウェア開発者用の制御ライブラリのページで、USBIF4CW Gen.3のCW Speed調節ノブを操作に対応したものを公開しています。制御ライブラリVer.0.0.6以降をソフトウェア開発者が組み込むことでこの機能が利用できるようになります。
MMTTYおよびMMVARIではUSBIF4CW専用の外部インタフェースドライバEXTFSK(usbif4cw.fsk)を使用することでUSBIF4CWによるFSK出力とPTT制御が可能です。これまでに、USBIF4CW単体用の設定がされている場合、そのままではUSBIF4CW Gen.3でPTT制御はできますがFSK制御ができません(FSKではなく、CWのLEDが点滅するはずです)。
これは、USBIF4CWではKey-out端子からCWとFSK信号の両方が出力されていましたが、USBIF4CW Gen.3では、CWとFSK信号は別の端子から出力するようになったためです。外部インタフェースドライバ(EXTFSK)は、Ver. 0.04a以降のものをインストールしてご利用ください。
USBIF4CW Gen.3用の外部インタフェースドライバ(EXTFSK)はこちらから入手できます。
各ソフトウェアの設定方法対応ソフトウェアのページをご参照ください。
古い外部インタフェースドライバ(EXTFSK)や仮想COMポートドライバを使用すると、PTT制御はできますがPCでのオーディオ再生が出力されません。変調された音声をUSBIF4CW Gen.3内部のUSBオーディオで再生しようとしても、USBIF4CW Gen.3背面のDigital端子内のオーディオ出力(1番ピン)から出力されません。これは、常時はUSBIF4CW Gen.3前面のMic端子への入力が内蔵アンプで増幅されて出力されるようになっているためです。オーディオソースとしてUSBIF4CW Gen.3前面のマイク入力からPCの再生音に切り替えるためには内部アナログスイッチを制御する必要があります。
現在のところ、この音声切り替え制御に対応しているドライバは下記のとおりです。
- MMTTY・MMSSTV・MMVARI用の外部インタフェースドライバ
- EXTFSK.DLL Ver.0.04a
- USBIF4CW非対応ソフトウェア用の仮想COMポートドライバ
- Windows XP、2000、Me、98SE用 uic_vcp_xp_200.zip
- Windows 8.1、8、7、Vista用 uic_vcp_0002.zip
これらのソフトウェアでは、USBオーディオを再生する際にUSBIF4CW Gen.3内部のUSBコントローラチップのポートP03をオンオフすることでUSBIF4CW Gen.3背面のDigital端子内のオーディオ出力(1番ピン)から出力するソースを切り替えます。
新しいドライバはこちらからダウンロードしてください。
【解決済】2016/10/25
CTESTWINの最新版V4.09でUSBIF4CW Gen.3を使用してボイスメモリを再生できるようになりました。この機能を使用するためにはCTESTWINの最新版V4.09と設定の変更が必要です。設定方法はこちらをご覧ください。
現在のところ、ボイスメモリ再生機能はzLogでのみ有効です。
次回の開発者向け制御ライブラリアップデート時に対応ソフトウェアから簡単に制御できるように専用コマンドを用意する予定です(2015/8/10)。現状の開発者向け制御ライブラリでも、usbif4cwWriteData()関数でP03ポートのオンオフ状態を制御することで音声ソースの切り替えは可能です(2015/9/27)。
USBIF4CW Gen.3を初めてPCへ接続した時に、スピーカ音量がミュートになっていることがあります。Windowsの音量プロパティを確認して、なるべく高いレベルにセットしてください。
USBIF4CW Gen.3のAF OUTもなるべく高いレベルにセットし、無線機のMIC GAINはなるべく小さいレベルにしてください。無線機のMIC GAINが大きいと、USBIF4CW Gen.3内部のノイズを増幅してしまうことがあります。
ICOM製の無線機へCI-Vの簡易ケーブル(昔の携帯電話用データケーブルを改造したもの)で接続したところ、情報の送受信ともできないとのレポートがありました(2015/5/21)。
USBIF4CW Gen.3のDigital端子はTxD・RxDの信号線のみを配線しています。他の信号線から電源を取り出すような設計のケーブルも動作しません。
TS-590へシリアルストレートケーブルで接続したところ、情報の送受信ともできないとのレポートがありました(2015/5/21)。
RTS信号とCTS信号の処理に問題がありましたので、USBIF4CW Gen.3の回路を修正しました(2015/6/6)。以降に発送したUSBIF4CW Gen.3では対処済みです。それ以前のものをお使いのかたで改造を希望されるかたはお知らせください。
USBIF4CW Gen.3は信号線としてTxD・RxDのみを配線していますので、無線機はフロー制御しない設定にしてお使いください。
USBIF4CW Gen.3は電子回路が新しく追加されていますので従来のUSBIF4CWよりも大きな電源を必要とします。使用方法にもよりますが、5V・180mA以上の電源供給が必要です。USB2.0規格では5V・500mA、USB3.0規格では5V・900mAと定められていますが、PCによってはこれらを満足する電源を供給しない場合があります。もし、電源不足となる場合は、以下をお試しください。
- USB3.0ポートなど別の電源容量が大きなUSBポートへ接続する。
- セルフパワーの(外部電源を供給できる)USBハブへ接続する。
- Y字型の電源補助ケーブル付きUSBケーブルを使う。
USBIF4CW Gen.3をお使いのかたから、電源容量についてレポートがありましたのでお知らせします。
- 拡張スロットにUSB3.0対応のボードを増設して接続したところ、正常に動作するようになった。
- Lenovo H505s(AMD E2-1800、Windows 8.1[64ビット版]、ACアダプタ駆動)について、USBIF4CW Gen.3の接続先をUSB2.0ポートからUSB3.0ポートへ変更したところ正常に動作するようになった(2015/8/10)。
こちらの記事もご参照ください。
原因は分かっていませんが、仮想COMポートドライバをインストールしたWindows 7(32ビット版OS)、Panasonic製ノートCF-W7で、JT65-HF-HB9HQX-EditionのPTT制御・音声I/Oができませんでした。「PTT-test」ボタンを押下しても無反応のままです(2016/06/16)。
JT65-HFでは正常にPTT制御・音声I/Oができました。
USBIF4CW Ver.2.xに関すること
USBIF4CW(USB Interface for CW)は、PCとの通信機能付きCWキーヤです。一般的なCWキーヤの機能に加えて、PC上の対応ソフトウェアからCWやRTTY(FSK)の送信およびPTT制御をすることができます。
USBIF4CWはPCのUSBポートに接続し、PCから5V電源と制御信号を受け取ります。USBIF4CWのKey-out端子からは縦振り電鍵のの信号が出ますので、無線機のKey入力端子へ接続して、縦振り電鍵の設定にしてお使いください。また、Key-out端子からはRTTY(FSK)信号を出力できます。
対応ソフトウェアのページと接続方法のページをご参照ください。
なお、音声I/Oの機能がありませんので、デジタルモードの受信やCW信号の解読するための音声I/Oの接続は、PCと無線機との間で接続していただく必要があります。
USBIF4CWの基本的な機能は次の3つです。
- CW・RTTY(FSK)信号の出力
- PTT制御信号(前後ディレイ付き)の出力
- パドル入力
PCソフトウェアを活用することで、さらに高度な操作ができるようになります。対応ソフトウェアのページもご参照ください。
CW送信をPCでおこなうことで生まれる利点がいくつかあります。そのひとつは、キーボードからのタッチタイプ入力を即座に符号に変換し、正確に送信できることです。また、ラバースタンプQSOで使用するような定型文をあらかじめ設定しておき、対応するファンクションキーを押せばその内容をまとめて送信するといったことも可能になります。
USBIF4CWはパドルを併用してCWの運用を行う場合に備えてパドル入力端子も装備していて、その場に応じた運用形態をとることができます。
対応ソフトウェアを利用することで、インタフェースの利用用途を拡大したり効率の良いオペレートができるようになります。
USBIF4CWはCW送信時におけるオペレータの負担を軽減することに主眼をおいて開発されました。そのため、インタフェース単体では音声信号を取り扱う機能が無く、受信したCW信号を解読することができません。
対応ソフトウェアでCW送信・受信(解読)できるものがあります。ただし、別途、受信した音声信号をPCへ取り込むための接続ケーブルが必要となります。
なお、USBIF4CW Ver.2.4ではパドルを操作した際の符号を解読する機能が追加されました。送信したCW符号をASCII文字に変換してPCの対応ソフトウェアで確認できます。
はい。USBIF4CW専用CWタッチコーダ「USB-Keyer」など、対応ソフトウェアを使用することによって和文を送信できます。「USB-Keyer」では半角カナで入力してください。
詳しくは対応ソフトウェアのページを参照してください。
対応ソフトウェアによりますが、CW送信の速度はPARIS法で概ね5~50WPMの範囲で設定できます。これは約25~250文字/分に相当します。一般的な無線機の内蔵キーヤで調整できる範囲と同等です。
CW送信における理論上の最高速度は120WPMです。これはUSBコントローラとして用いているチップの限界性能によります。
これまでにも同じ目的のインタフェースは何種類かありました。これらのインタフェースはPCのシリアルポート(COM)やパラレルポート(LPT)などに接続しますが、これらのポートの規格は古いものです。これらのポートによるデータの伝送速度は比較的遅く、その接続部分も大きいため、特に最近のノートPC等ではこれらのポートが採用されることが少なくなっています。その代わりにUSBやIEEE1394といった、高速にデータ伝送できる小型のポートが積極的に採用されています。
また、Windows NT・2000・XPなどのいわゆるNTカーネルを使用したOSでは、従来のパラレルポートを利用したインタフェースはそのままでは使用できなくなってしまいました。これはOSの仕組みの違いによるもので、PCの形態によるものではありません。そこで、新たにUSBポートに接続可能なインタフェースとしてUSBIF4CWを開発しました。
USBIF4CWはPCに用意されているUSBポートを使用するため、概ね1998年以降に発売されたほとんどのPCで使用できます。
対応ソフトウェアのページを参照してください。ソフトウェアによっては設定がひつようとなります。
また、非対応ソフトウェアでもUSBIF4CW専用の仮想COMポートドライバを使用することで、USBIF4CWを利用できる場合があります。
HAMLOG自体はUSBIF4CWをサポートしていませんが、「USBIF4CW 連携 for HAMLOG」と「USB-Keyer」Ver.1.05以降には、HAMLOGとの連携機能があります。この機能を使用すると、HAMLOGに入力したコールサインやRSTの情報を読み取ってUSBIF4CWからCW送信できるようになります。
この機能を使うためには、USBIF4CW Ver.2.xが必要です。詳しい使用方法は対応ソフトウェアのページを参照してください。
USBIF4CWでは、Key・PTT制御信号のラインに光スイッチング素子を使用してPCとリグの間を電気的に絶縁しています。これまでに数種類のフォトカプラとフォトMOSリレーを使用してきました。一部の素子は真空管式の無線機のKey端子の電圧に耐えられませんので、極性や耐圧を注意する必要があります。
2007年5月29日以降はスイッチング素子をフォトMOSリレーAQW214へ、2014年11月11日にスイッチング素子をフォトMOSリレーTLP222G-2へ変更しましたので極性を気にせずにそのまま接続できます。
HF帯~50MHz帯までの1kW送信時における安定動作を確認しています。このことから、通常の使用では問題はないと判断しています。ただし、無線機やアンテナ等の送信系の調整が不十分な場合など、ごくわずかな出力であっても回り込みによって誤動作する場合があります。
樹脂ケースから金属ケースに変更した際に、電子回路にも下記の回り込み対策を施しました。
- 電源直近の電解コンデンサを4.7uF程度のものに変更する
- チップのVcc-Gnd間の最短距離に1uF程度のセラミックコンデンサ(パスコン)を配置する
- パドル入力ラインに抵抗47Ω・セラミックコンデンサ102(0.001uF)程度のRCフィルタを入れる
- Key・PTT出力ラインにサラミックコンデンサ102程度を入れる
- GNDを強化する
誤動作が発生する場合、SWRが高くなっていないか、電源は安定しているか、など、周辺環境が十分に調整されていることをもう一度ご確認ください。送信系に問題が無い場合や、電波を発射しない状態にもかかわらず誤動作が続く場合は、PCの電源などからUSBケーブルを経由してノイズが混入している場合があります。
これまでに寄せられた誤動作のレポートとその対応の結果から、多くの場合は下記のような方法が有効であることがわかっています。
- Key・PTT・パドル入出力のケーブルにフェライトコアを入れる
- フェライトコア入りのUSBケーブルに変更する
特殊な電源事情で無線機とPCの電源のGND電位が異なる際に、USBアイソレーターを使用して誤作動が無くなったケースがありました(2016/05/17)。
これはご利用の環境によって様々なケースが考えられますので、一概には言えません。
Pentium 166MHzを搭載したPCにWindows 98SEをインストールし、USB-KeyerやzLog for Windows、MMTTYを使用してみましたが、正常に動作しました。より高速なプロセッサを搭載したPCでも他のアプリケーションを同時に多数起動していたり、送信中にタスクの切り替えを行うと符号が乱れる可能性があります。USBIF4CWを安定した状態で使用するためには、必要のないアプリケーションや常駐プログラムを事前に終了しておくことをおすすめします。
また、PC本体の処理能力に関係なく、USBIF4CWと同時に他のUSB機器を使用した場合に符号が乱れることがあります。特にプリンタや外部記憶装置など、比較的高速で大量のデータ伝送を必要とする機器と同時に使用したり、他のUSB機器を接続・切断したりすると、このような問題が発生する可能性があります。これは、USBが一本の伝送路(バス)を複数のUSB機器で共用しているためです。このような場合、可能であればUSBIF4CWを接続するUSBポートを変更してみてください。
ハムフェア2003(2003年8月)以降のUSBIF4CW Ver.2では、PC側アプリケーションからは文字コードが受け渡され、USBIF4CW内部で符号を生成します。これにより、USBIF4CW
Ver.2に対応したアプリケーションでは運用中に符号が乱れる現象が発生しにくくなるはずです。
USBIF4CW Ver.1は2002年1月に発表されました。このバージョンでは情報処理の大部分をPC上のソフトウェアで実現していました。このため、PCの処理能力が十分でなかったり、他のプロセスによって一時的な負荷が発生した場合に処理が間に合わなくなることがありました。結果として出力符号が乱れたり、パドル入力に対して遅延を伴う現象が発生しました。
このような問題点を解決するため、USBIF4CW Ver.2.0がハムフェア2003(2003年8月)で発表されました。まず、外観は樹脂ケースから金属ケースへ変わり、ボタンが4つ加わりました。このバージョン以降はCWキーヤをインタフェースに内蔵しています。また、PCからのコントロール時はCWキーイング処理の基本的な部分をデバイス側で行うことにより、安定した符号生成を実現できるように改良が施されています。その他のUSBIF4CW Ver.1との違いは、安定動作と操作性向上のために回路仕様の一部が変更されているという点です。
詳細についてはVer.1とVer.2の違いのページをご覧ください。
頒布形態は完成品10,000円、キット8,000円です。完成品にはUSBケーブルとCW-Keyケーブルが、キットにはUSBケーブルが付属します。
頒布形態・価格のページもご参照ください。
USBIF4CWの外形サイズは縦50㎜、横65㎜、高さ20㎜です。いずれも突起物を除いた寸法です。
作品案内のページもご参照ください。
USBIF4CW Ver.2.xはディスクリート部品を使用していて、ハンダ付けする箇所は概ね2.54㎜ピッチ以上の間隔です。一般的な電子工作キットを製作したことがあるかたであれば、製作できると思います。
USBポートを装備したパソコンとWindows 98以降のWindows OSが必要です。それ以前のOSでは動作しません。Windows 95の後期バージョンは一部USBに対応していますが、動作確認ができませんでしたので、Windows 95は非対応とさせていただきます。Mac OSにも対応していません。
Windows 10までのOSで正常に動作することを確認をしています。
詳しくはインタフェース仕様のページを参照してください。
ケースの外形は縦50㎜、横65㎜、高さ20㎜です。いずれも突起物を除いた寸法です。穴の位置は下記のとおりです。
- 下ケース(黒アルマイト塗装)の穴間隔は53mmと40mm、穴径はΦ3
- 上ケース(無色アルマイト塗装)の穴間隔は40mm、穴径はΦ4
通常お使用方法では、ドライバのインストール作業は必要ありません。Windows OSはUSBIF4CWをUSB接続のマウス・キーボード・ゲームパッドなどと同じようにヒューマンインタフェースデバイス(HID)として認識します。USBIF4CWをPCへ接続するとWindows OS標準のHID互換デバイスドライバが読み込まれますので、特別なデバイスドライバを準備したり手作業によるインストールは必要ありません。
ただし、非対応のソフトウェアでUSBIF4CWをCOMポートとして制御するためには、専用の仮想COMポートドライバが必要です。仮想COMポートドライバのページもご参照ください。
警告が表示された場合でもインストールを続行して構いません。重大な問題が無い限りインストールは正常に完了し、USBIF4CWが使用可能になります。また、この操作によってシステム自体に問題が発生したり、重大な障害が生じることはありません。
警告が表示されるのは以下のような理由によります。最近のバージョンのWindowsでは、デバイスドライバのインストールの際に動作が保証されているものかどうかチェックするようです。動作を保証するためにはデバイスドライバ(ソフトウェア)がWindowsロゴテストを受け、合格する必要があります。USBIF4CWはこのテストを受けていないため、例えばWindows XPのインストールの際には次のようなメッセージが表示されます。
このハードウェアを使用するためにインストールしようとしているソフトウェアは、Windows XP との互換性を検証する Windows ロゴ テストに合格していません。インストールを続行した場合、システムの動作が損なわれたり、システムが不安定になるなど、重大な障害を引き起こす要因となる可能性があります。今すぐインストールを中断し、Windows ロゴ テストに合格したソフトウェアが入手可能かどうか、ハードウェアベンダーに確認されることを、Microsoft は強くお勧めします。
USBIF4CWは独自のデバイスドライバを用意せず、各OSにあらかじめ搭載されている標準的なデバイスドライバを使用するように作られています。また、配布にあたっては独自に動作確認を行っています。これらの理由から、警告を無視しても問題はないと判断しています。
USBIF4CWのKey-out端子(白)はCWだけでなくRTTY(FSK)制御信号を出力できます。また、PTT-out端子(赤)からのPTT制御信号の出力を使ってRTTY・SSTV・PSKなどのデジタルモードを運用することができます。
ただし、USBIF4CWには音声の入出力機能はありませんので、RTTY・SSTV・PSKの信号を受信するためには、無線機の音声信号出力をパソコンのMIC端子またはサウンドカードのライン入力へ接続する必要があります。同じくRTTY(AFSK)・SSTV・PSKの信号を送信するためにはPCのサウンドカードのスピーカ端子またはライン出力を無線機の音声信号入力へ接続する必要があります。
詳しい接続方法につきましては、接続方法のページとご利用の無線機の説明書をご確認ください。
USBIF4CW Ver.2.3以降で内蔵しているサイドトーンの音量は、ケース側面にある可変抵抗で調整できます。ケース側面の[VOL]表記穴にある可変抵抗を精密ドライバなどで調整します。右に回すとボリュームが大きくなり、左に回すと小さくなります。サイドトーンを消したい場合は、左に回しきれば消音になります。
内蔵サイドトーンのトーン周波数は、USBIF4CWのKeyとFncボタンを押しながらパドルの左(または右)を操作することで、トーン周波数がアップ(またはダウン)します。初期設定で558Hzとなっており、300Hzから3900Hzまで13段階で調整できます。好みのトーン周波数にしてお使いください。
「USB-Keyer」などの対応ソフトウェアでご利用いただけます。Msgボタンを押すと「USB-Keyer」で、Fn01に登録したメッセージをCQループします。
Msgボタンで呼び出すメッセージを変更したいときは、「USB-Keyer」の[設定]でメッセージメモリのFn01の内容を書き換えてください。
なお、USBIF4CWには単独でメッセージのメモリ機能はありません。
Windows Me・XPでUSB-Keyer Ver.1.02以前(2002年10月まで)のバージョンを使用している場合、環境によっては符号の出力がパドルの入力に対して極端に遅れる問題がありました。この問題は、USB-Keyerの新しいバージョンVer.1.03で解消されています。
この問題は具体的には以下のようなものでした。
- USBIF4CWの動作速度の制約により、符号出力には若干の遅延が伴う
- Windows Me・XPでUSBIF4CWを使用した場合、それ以外のWindows OSで使用した場合に比べて遅延時間が大きくなる
これらの問題点について、USBIF4CWの制御方法を見直して改善しました。新しいUSB-Keyerは2002年10月末に公開されていますので、まだ入手されていない方はお試しください。詳しくはUSB-Keyerのページをご覧下さい。
また、USBIF4CW Ver.2ではCWキーヤを内蔵しています。対応アプリケーション使用時はパドル処理をデバイス側で行うため、符号出力の遅延は発生しません。
パドル操作時にzLog for Windowsの内蔵キーヤとUSBIF4CW Ver.2.xの内蔵キーヤが同時に動作してしまい、制御が競合するため符号が乱れたようになることがあります。このような場合は、zLogかUSBIF4CWかいずれか一方のキーヤが動作するように設定してください。
zLog使用時のパドル設定のページもご参照ください。
USBIF4CWへ電源を供給しただけでは設定パラメータが読み込まれていないため内蔵キーヤが動作を開始しません。USBIF4CW Ver.2.2以降では、PC側でUSBIF4CW対応ソフトウェアを一度起動するようにしてください。内蔵キーヤが動作を開始した後はUSBIF4CWにUSBケーブルから電源が供給され続ける限り有効です。
いくつかの原因が考えられますが、次の5点が主な原因のようです。
- 無線機のキーヤが有効になっている → 無線機のKey端子を縦振り電鍵の設定にします
- USBIF4CWにエレクトリックキーヤを接続している → パドルを接続します
- パドルの接点不良やUSBIF4CWのPaddle-int端子の接続不良 → 接点・コネクタを点検する
- 複数の対応ソフトウェアを同時に起動することによる制御の競合 → 対応ソフトウェアを1つだけ起動する
- zLog使用時のキーヤの競合 → zLog内蔵のキーヤかUSBIF4CW Ver.2内蔵キーヤのどちらか一方のキーヤを停止する
- キットの配線ミス → 回路図や部品配置図を再確認する
問題が解決しない場合や、USBIF4CW自体の不良が原因と思われる場合には点検修理いたしますのでお問い合わせフォームからご連絡ください。
RTTY(FSK)のキーイング極性が反転しているようです。FSKのキーイング極性については、メーカやリグごとにまちまちです。USBIF4CWのFSK出力は標準で「キーショートでマーク」「キーオープンでスペース」となるように設計されています。USBIF4CW専用外部キーイングドライバ(EXTFSK.DLL)Ver.0.03以降で、この極性を反転できます。
あるいは、無線機側のRTTYのFSK信号の極性設定をリバースにしてお使いください。
USBIF4CW Ver.2.3以降でサイドトーン発生回路を内蔵しました。サイドトーンが発生するのは、内部キーヤを使用してCW符号が生成されているときだけです。対応ソフトウェアがCW符号タイミングを制御している場合は、サイドトーンを発生しません。zLogなど一部のソフトウェアではUSBIF4CWの内蔵サイドトーン機能はご利用いただけません。
USBIF4CW Ver.1に関すること
USBIF4CW(USB Interface for CW)は、PCとの通信機能付きCWキーヤです。一般的なCWキーヤの機能に加えて、PC上の対応ソフトウェアからCWやRTTY(FSK)の送信およびPTT制御をすることができます。
USBIF4CWはPCのUSBポートに接続し、PCから5V電源と制御信号を受け取ります。USBIF4CWのKey-out端子からは縦振り電鍵のの信号が出ますので、無線機のKey入力端子へ接続して、縦振り電鍵の設定にしてお使いください。また、Key-out端子からはRTTY(FSK)信号を出力できます。
対応ソフトウェアのページと接続方法のページをご参照ください。
なお、音声I/Oの機能がありませんので、デジタルモードの受信やCW信号の解読するための音声I/Oの接続は、PCと無線機との間で接続していただく必要があります。
USBIF4CWの基本的な機能は次の3つです。
- CW・RTTY(FSK)信号の出力
- PTT制御信号(前後ディレイ付き)の出力
- パドル入力
PCソフトウェアを活用することで、さらに高度な操作ができるようになります。対応ソフトウェアのページもご参照ください。
CW送信をPCでおこなうことで生まれる利点がいくつかあります。そのひとつは、キーボードからのタッチタイプ入力を即座に符号に変換し、正確に送信できることです。また、ラバースタンプQSOで使用するような定型文をあらかじめ設定しておき、対応するファンクションキーを押せばその内容をまとめて送信するといったことも可能になります。
USBIF4CWはパドルを併用してCWの運用を行う場合に備えてパドル入力端子も装備していて、その場に応じた運用形態をとることができます。
対応ソフトウェアを利用することで、インタフェースの利用用途を拡大したり効率の良いオペレートができるようになります。
USBIF4CWはCW送信時におけるオペレータの負担を軽減することに主眼をおいて開発されました。そのため、インタフェース単体では音声信号を取り扱う機能が無く、受信したCW信号を解読することができません。
対応ソフトウェアでCW送信・受信(解読)できるものがあります。ただし、別途、受信した音声信号をPCへ取り込むための接続ケーブルが必要となります。
なお、USBIF4CW Ver.2.4ではパドルを操作した際の符号を解読する機能が追加されました。送信したCW符号をASCII文字に変換してPCの対応ソフトウェアで確認できます。
はい。USBIF4CW専用CWタッチコーダ「USB-Keyer」など、対応ソフトウェアを使用することによって和文を送信できます。「USB-Keyer」では半角カナで入力してください。
詳しくは対応ソフトウェアのページを参照してください。
対応ソフトウェアによりますが、CW送信の速度はPARIS法で概ね5~50WPMの範囲で設定できます。これは約25~250文字/分に相当します。一般的な無線機の内蔵キーヤで調整できる範囲と同等です。
CW送信における理論上の最高速度は120WPMです。これはUSBコントローラとして用いているチップの限界性能によります。
これまでにも同じ目的のインタフェースは何種類かありました。これらのインタフェースはPCのシリアルポート(COM)やパラレルポート(LPT)などに接続しますが、これらのポートの規格は古いものです。これらのポートによるデータの伝送速度は比較的遅く、その接続部分も大きいため、特に最近のノートPC等ではこれらのポートが採用されることが少なくなっています。その代わりにUSBやIEEE1394といった、高速にデータ伝送できる小型のポートが積極的に採用されています。
また、Windows NT・2000・XPなどのいわゆるNTカーネルを使用したOSでは、従来のパラレルポートを利用したインタフェースはそのままでは使用できなくなってしまいました。これはOSの仕組みの違いによるもので、PCの形態によるものではありません。そこで、新たにUSBポートに接続可能なインタフェースとしてUSBIF4CWを開発しました。
USBIF4CWはPCに用意されているUSBポートを使用するため、概ね1998年以降に発売されたほとんどのPCで使用できます。
対応ソフトウェアのページを参照してください。ソフトウェアによっては設定がひつようとなります。
また、非対応ソフトウェアでもUSBIF4CW専用の仮想COMポートドライバを使用することで、USBIF4CWを利用できる場合があります。
HAMLOG自体はUSBIF4CWをサポートしていませんが、「USBIF4CW 連携 for HAMLOG」と「USB-Keyer」Ver.1.05以降には、HAMLOGとの連携機能があります。この機能を使用すると、HAMLOGに入力したコールサインやRSTの情報を読み取ってUSBIF4CWからCW送信できるようになります。
この機能を使うためには、USBIF4CW Ver.2.xが必要です。詳しい使用方法は対応ソフトウェアのページを参照してください。
USBIF4CWでは、Key・PTT制御信号のラインに光スイッチング素子を使用してPCとリグの間を電気的に絶縁しています。これまでに数種類のフォトカプラとフォトMOSリレーを使用してきました。一部の素子は真空管式の無線機のKey端子の電圧に耐えられませんので、極性や耐圧を注意する必要があります。
2007年5月29日以降はスイッチング素子をフォトMOSリレーAQW214へ、2014年11月11日にスイッチング素子をフォトMOSリレーTLP222G-2へ変更しましたので極性を気にせずにそのまま接続できます。
これはご利用の環境によって様々なケースが考えられますので、一概には言えません。
Pentium 166MHzを搭載したPCにWindows 98SEをインストールし、USB-KeyerやzLog for Windows、MMTTYを使用してみましたが、正常に動作しました。より高速なプロセッサを搭載したPCでも他のアプリケーションを同時に多数起動していたり、送信中にタスクの切り替えを行うと符号が乱れる可能性があります。USBIF4CWを安定した状態で使用するためには、必要のないアプリケーションや常駐プログラムを事前に終了しておくことをおすすめします。
また、PC本体の処理能力に関係なく、USBIF4CWと同時に他のUSB機器を使用した場合に符号が乱れることがあります。特にプリンタや外部記憶装置など、比較的高速で大量のデータ伝送を必要とする機器と同時に使用したり、他のUSB機器を接続・切断したりすると、このような問題が発生する可能性があります。これは、USBが一本の伝送路(バス)を複数のUSB機器で共用しているためです。このような場合、可能であればUSBIF4CWを接続するUSBポートを変更してみてください。
ハムフェア2003(2003年8月)以降のUSBIF4CW Ver.2では、PC側アプリケーションからは文字コードが受け渡され、USBIF4CW内部で符号を生成します。これにより、USBIF4CW
Ver.2に対応したアプリケーションでは運用中に符号が乱れる現象が発生しにくくなるはずです。
USBIF4CW Ver.1は2002年1月に発表されました。このバージョンでは情報処理の大部分をPC上のソフトウェアで実現していました。このため、PCの処理能力が十分でなかったり、他のプロセスによって一時的な負荷が発生した場合に処理が間に合わなくなることがありました。結果として出力符号が乱れたり、パドル入力に対して遅延を伴う現象が発生しました。
このような問題点を解決するため、USBIF4CW Ver.2.0がハムフェア2003(2003年8月)で発表されました。まず、外観は樹脂ケースから金属ケースへ変わり、ボタンが4つ加わりました。このバージョン以降はCWキーヤをインタフェースに内蔵しています。また、PCからのコントロール時はCWキーイング処理の基本的な部分をデバイス側で行うことにより、安定した符号生成を実現できるように改良が施されています。その他のUSBIF4CW Ver.1との違いは、安定動作と操作性向上のために回路仕様の一部が変更されているという点です。
詳細についてはVer.1とVer.2の違いのページをご覧ください。
USBポートを装備したパソコンとWindows 98以降のWindows OSが必要です。それ以前のOSでは動作しません。Windows 95の後期バージョンは一部USBに対応していますが、動作確認ができませんでしたので、Windows 95は非対応とさせていただきます。Mac OSにも対応していません。
Windows 10までのOSで正常に動作することを確認をしています。
詳しくはインタフェース仕様のページを参照してください。
通常お使用方法では、ドライバのインストール作業は必要ありません。Windows OSはUSBIF4CWをUSB接続のマウス・キーボード・ゲームパッドなどと同じようにヒューマンインタフェースデバイス(HID)として認識します。USBIF4CWをPCへ接続するとWindows OS標準のHID互換デバイスドライバが読み込まれますので、特別なデバイスドライバを準備したり手作業によるインストールは必要ありません。
ただし、非対応のソフトウェアでUSBIF4CWをCOMポートとして制御するためには、専用の仮想COMポートドライバが必要です。仮想COMポートドライバのページもご参照ください。
USBIF4CW Ver.2では内部のファームウェアが変更されていますが、Ver.1.0と同じコントロールチップを使用しています。しかし、インタフェース回路も一部変更されているため、チップを載せ替えただけではVer.2で追加された機能の一部が使用できません。すべての機能を使用可能にするためには、キーヤ操作用のスイッチを追加しなければいけませんが、対応ソフトウェア側からもコントロール可能です。
「FAQ: Ver.1とVer.2の違いは何ですか」も参照してください。
警告が表示された場合でもインストールを続行して構いません。重大な問題が無い限りインストールは正常に完了し、USBIF4CWが使用可能になります。また、この操作によってシステム自体に問題が発生したり、重大な障害が生じることはありません。
警告が表示されるのは以下のような理由によります。最近のバージョンのWindowsでは、デバイスドライバのインストールの際に動作が保証されているものかどうかチェックするようです。動作を保証するためにはデバイスドライバ(ソフトウェア)がWindowsロゴテストを受け、合格する必要があります。USBIF4CWはこのテストを受けていないため、例えばWindows XPのインストールの際には次のようなメッセージが表示されます。
このハードウェアを使用するためにインストールしようとしているソフトウェアは、Windows XP との互換性を検証する Windows ロゴ テストに合格していません。インストールを続行した場合、システムの動作が損なわれたり、システムが不安定になるなど、重大な障害を引き起こす要因となる可能性があります。今すぐインストールを中断し、Windows ロゴ テストに合格したソフトウェアが入手可能かどうか、ハードウェアベンダーに確認されることを、Microsoft は強くお勧めします。
USBIF4CWは独自のデバイスドライバを用意せず、各OSにあらかじめ搭載されている標準的なデバイスドライバを使用するように作られています。また、配布にあたっては独自に動作確認を行っています。これらの理由から、警告を無視しても問題はないと判断しています。
USBIF4CWのKey-out端子(白)はCWだけでなくRTTY(FSK)制御信号を出力できます。また、PTT-out端子(赤)からのPTT制御信号の出力を使ってRTTY・SSTV・PSKなどのデジタルモードを運用することができます。
ただし、USBIF4CWには音声の入出力機能はありませんので、RTTY・SSTV・PSKの信号を受信するためには、無線機の音声信号出力をパソコンのMIC端子またはサウンドカードのライン入力へ接続する必要があります。同じくRTTY(AFSK)・SSTV・PSKの信号を送信するためにはPCのサウンドカードのスピーカ端子またはライン出力を無線機の音声信号入力へ接続する必要があります。
詳しい接続方法につきましては、接続方法のページとご利用の無線機の説明書をご確認ください。
USBIF4CW Ver.1(樹脂製ケース)をご利用で、KeyまたはPTTのLEDが点灯するにも関わらず無線機をうまく制御できない場合は、スイッチング素子を代替品と交換させていただきます。
これは、初期のバージョンではTLP521を0.1~0.3mA程度と、非常に少ない電流で駆動していたため、スイッチング不良が発生していたと考えられます。頒布を開始した当初はスイッチング素子にTLP521-2を使用していました。フォトカプラをTLP627-2と交換することで対応させていただきます。何も回路の変更をせずフォトカプラのみを交換した場合、一部の無線機ではやはり動かない場合があります。このようなときはPNPトランジスタ2SA1015による電流増幅するか、フォトMOSリレーと交換してください。
トランジスタで電流増幅し、1.2V-16mA程度で動作させた場合(ほぼ定格)、TLP521-2でも十分な電流が流せるようになり、多くの無線機で動作可能となりました。USBIF4CW Ver.2.xでは、これらの改良を施した回路を採用しています。
2007年5月29日にスイッチング素子をフォトMOSリレーAQW214へ変更しました。
2014年11月11日にスイッチング素子をフォトMOSリレーTLP222G-2へ変更しました。
回り込みに関しては、ご利用環境など様々な状況ごとに原因が異なるため、一概にこうすればよいといった対策方法はありません。ですが、USBIF4CW Ver.2.xでも採用している対策と共に、その他の効果があるかもしれない対策方法を挙げておきます。
- 電源直近の電解コンデンサを4.7uF程度のものに変更する
- チップのVcc-Gnd間の最短距離に1uF程度のセラミックコンデンサ(パスコン)を配置する
- パドル入力ラインに抵抗47Ω・セラミックコンデンサ102(0.001uF)程度のRCフィルタを入れる
- Key・PTT出力ラインにサラミックコンデンサ102程度を入れる
- ケースを金属にする
- フェライトコア入りのUSBケーブルに変更する
Trスイッチング版での回り込みは、ICのCW・PTT出力ピンとGND間にセラミックコンデンサ102(0.001uF)程度を入れてみる。フォトカプラ版でも対策してみてもよいかもしれません。
ブロードな特性のフィルタとするならセラミックコンデンサ102(0.001uF)と103(0.01uF)を並列にすると効果があるかもしれません。
更に、以下の点にも気をつけると良いと思われます。
- ケース内の配線は撚り合わせる
- ケースに極力這わせる
- GNDを強化する
また、さらに対策を強化するならば、信号ラインごとに小さなトランスを入れて、コンピュータと無線機を電気的に絶縁すると良いと思われます。
Windows Me・XPでUSB-Keyer Ver.1.02以前(2002年10月まで)のバージョンを使用している場合、環境によっては符号の出力がパドルの入力に対して極端に遅れる問題がありました。この問題は、USB-Keyerの新しいバージョンVer.1.03で解消されています。
この問題は具体的には以下のようなものでした。
- USBIF4CWの動作速度の制約により、符号出力には若干の遅延が伴う
- Windows Me・XPでUSBIF4CWを使用した場合、それ以外のWindows OSで使用した場合に比べて遅延時間が大きくなる
これらの問題点について、USBIF4CWの制御方法を見直して改善しました。新しいUSB-Keyerは2002年10月末に公開されていますので、まだ入手されていない方はお試しください。詳しくはUSB-Keyerのページをご覧下さい。
また、USBIF4CW Ver.2ではCWキーヤを内蔵しています。対応アプリケーション使用時はパドル処理をデバイス側で行うため、符号出力の遅延は発生しません。
いくつかの原因が考えられますが、次の5点が主な原因のようです。
- 無線機のキーヤが有効になっている → 無線機のKey端子を縦振り電鍵の設定にします
- USBIF4CWにエレクトリックキーヤを接続している → パドルを接続します
- パドルの接点不良やUSBIF4CWのPaddle-int端子の接続不良 → 接点・コネクタを点検する
- 複数の対応ソフトウェアを同時に起動することによる制御の競合 → 対応ソフトウェアを1つだけ起動する
- zLog使用時のキーヤの競合 → zLog内蔵のキーヤかUSBIF4CW Ver.2内蔵キーヤのどちらか一方のキーヤを停止する
- キットの配線ミス → 回路図や部品配置図を再確認する
問題が解決しない場合や、USBIF4CW自体の不良が原因と思われる場合には点検修理いたしますのでお問い合わせフォームからご連絡ください。
RTTY(FSK)のキーイング極性が反転しているようです。FSKのキーイング極性については、メーカやリグごとにまちまちです。USBIF4CWのFSK出力は標準で「キーショートでマーク」「キーオープンでスペース」となるように設計されています。USBIF4CW専用外部キーイングドライバ(EXTFSK.DLL)Ver.0.03以降で、この極性を反転できます。
あるいは、無線機側のRTTYのFSK信号の極性設定をリバースにしてお使いください。
ご注文に関すること
特に期限を定めてはいません。
特に期間を定めていません。もしインタフェースが故障してしまった場合はお問い合わせフォームからお知らせください。点検・修理させていただきます。
インターネット上での頒布については銀行振り込みのみに対応しています。現在のところ、クレジットカードや代引きには対応していません。悪しからずご了承ください。