交信ログの入力など、運用中の主な操作をおこなうコンソールとして使います。他のウィンドウと連携して動作します。マルチプライヤの取得状況を地図表示で直感的に把握することもできます。
コンソールウィンドウの表示は、タイトルバー、コールサイン入力欄、受信RST入力欄、受信コンテストナンバ入力欄、オペレータ入力欄、メモ入力欄、送信RST入力欄、バンドプラン表示部、地図表示部、ステータスバー(バンド選択欄、モード選択欄、パワー選択欄、運用形態選択欄)、から構成されます。
通常の交信では、コールサインを入力して「Enter」キーを押下して、受信コンテストナンバを入力して「Enter」キーを押下するだけのカンタン操作で交信を確定できるように設計されています。
バンドプラン表示部はバンドチェンジするごとに表示が変わります。バンドエッジを確認して運用できます。
地図表示部には運用中の周波数帯でのマルチプライヤ取得状況を直感的に表示します。取得済みのマルチプライヤに相当するエリアを赤色で塗りつぶします。AJA.DATを利用する場合は「47」~「50」の各マルチプライヤは右下の四角で表示されます。
ステータスバーには、運用中の「周波数帯」「モード」「パワー(コンテストナンバ)」「運用形態(CQまたはS&P)」を表示します。チャットメッセージが到着するとメッセージを表示しますが、何らかのキー操作をすると元の表示に戻ります。
それぞれの入力欄で「Enter」キーを押下すると、状況に応じて適切な動作をします。たとえば、電信運用時にコールサイン入力欄で相手局のコールサインを入力してから「Enter」すると、相手コールサインを逐次送信してナンバ送信した後に、ナンバ入力欄へフォーカスを移します(電信運用時、F2メッセージに「$C」を含む場合)。相手局コールサインと受信コンテストナンバを入力した状態で、ナンバ入力欄で「Enter」するとF3メッセージを送信してから交信を確定します。
バンドやモードを変更すると、他のウィンドウの状況も変化します。たとえば、マルチウィンドウ、チェックコールウィンドウ、チェックマルチウィンドウは新しいバンドが選択されます。また、リグコントロール機能を有効にしている場合は、無線機の状況が変化します。逆に、無線機を操作してバンドやモードを変更するとその情報がEzLogの各ウィンドウへ反映されます。ネットワーク機能を有効にしている場合は、ネットワークを通じて新しいステータスがEzLogネットワークの他のノードへ送られます。
コールサイン入力欄で何らかの文字を入力すると、スーパーパーシャルチェックウィンドウ、チェックコールウィンドウに関連情報を表示します。他バンドで交信済みのコールサインを入力すると、ナンバ入力欄にコンテストナンバを自動入力します。また、コールサイン入力欄へコマンド入力することで予約された特別な機能を実行できます。詳しくは「表1」「表2」「表4」を参照してください。入力したコールサインが重複交信になる場合はステータスバーに過去の交信データを表示するとともに、コールサイン入力エリアの背景を赤色にします。「Shift」+「Enter」キーを押すことで強制的に交信を確定できますが、MEMO欄に「-DUPE-」の文字を追加します。すぐに交信できそうにない相手はバンドマップウィンドウへ記録しておくと便利です。「Ctrl」+「N」で情報をストア、該当データをダブルクリックするとコンソールウィンドウを復元するとともに、無線機の周波数もセットします。
交信確定ごとに、相手コールサイン、相手局からのコンテストナンバ、メモの欄はクリアされ、RS(T)は59(9)にリセットされます。有効なRS(T)の範囲は11(1)から59(9)までです。
ステータスバの、周波数帯、運用モード、パワー、運用モードはショートカットキー(付録の表1)またはマウスで左クリックすることで変更できます。Shift キーを併用すると逆順送りとなります。
各入力欄で「Enter」キーを押下すると状況に応じてメッセージメモリ(電信および電話)が再生されます。「F1」から「F8」までのファンクションキーを押すか、メインウィンドウのメッセージメモリバーをマウスで左クリックすることでメッセージを直接指定して再生することもできます。電話モードでは、オペレータごとに「CQ」および「S&P」モードそれぞれに8種類の音声ファイルを用意できます。該当ファイルが無い場合には何も再生せず、メインウィンドウのステータスバーにエラーメッセージを表示します。詳しくは運用編の設定を参照してください。「Shift」+「Enter」でメッセージメモリを再生せずに「QSO」確定できます。メッセージメモリ再生時にPTTコントロールする場合は「編集->設定->インタフェース」で「PTTコントロールする」をチェックします。「USBIF4CW」については「Fnc」+「Msg」+「PTT」を押下しても同様です。
それぞれの入力欄を移動するには、他のWindowsアプリケーションと同様に「TAB」を使います。「Shift」+「TAB」で逆順送りになります。他ウィンドウの関連情報をダブルクリックすることで、コンソールウィンドウへ情報を取り込むことができます。
EzLog終了時には、バンド、モード、パワー、オペレータの状態が保存され、次回の起動時には次の情報を前回の状態へ復元します。
コール入力した後に「TAB」キーを押下したときにも、F2送信するように設定できます。「編集->設定->その他」で「コンソールの特殊キーにTABを加える」をチェックしてください。
欲しいマルチプライヤを他のバンドへ予約しておいてQSYをお願いする機能があります。ネットワーク接続時またはバンドチェンジした場合に有効です。コンソールでコマンド「,W37」や「,W101-114」などとコマンド入力しておくと、他バンドで交信中にナンバ入力欄へ「37」を入力するとQSYを依頼するポップアップメッセージを表示します。要求中のマルチプライヤは「マルチプライヤ」ウィンドウの表示が「・」から「o」へ変更されます。すでに交信済みの場合は表示は変更されません。要求をキャンセルするときは「,WC37」などとコマンド入力します。
表1: 各入力欄で共通のキー操作とその機能
キー操作 |
機能 |
「ESC」 |
再生中のメッセージメモリを停止、PTTをOFFする。ダブルクリックするとメインウィンドウへフォーカス。 |
「Ctrl」+「A」 | 入力欄の先頭へカーソル移動。 |
「Ctrl」+「E」 | 入力欄の最後へカーソル移動。 |
「Ctrl」+「W」 | 編集中の入力欄の内容を消去。 |
「Ctrl」+「K」 | 入力欄すべての内容を消去。 |
「Shift」+「B」 |
周波数帯順送り。「Ctrl」を加えると逆順。 |
「Shift」+「M」 |
モード順送り。「Ctrl」を加えると逆順。 |
「Shift」+「P」 |
パワー順送り。「Ctrl」を加えると逆順。 |
「Shift」+「F」 |
運用形態の変更。「CQ」または「S&P」表示。 |
「Shift」+「R」 |
受信RS(T)の「R」を順送り。「Ctrl」を加えると逆順。 |
「Shift」+「S」 |
受信RS(T)の「S」を順送り。「Ctrl」を加えると逆順。 |
「Shift」+「T」 |
受信RSTの「T」を順送り。「Ctrl」を加えると逆順。 |
「Ctrl」+「Z」 |
CQビーコンメッセージの発生。「Shift」を加えると「ESC」押下時のみ停止。 |
「Ctrl」+「N」 |
バンドマップウィンドウへ新規情報を追加。 |
「Alt」+「Z」 |
ネットワークウィンドウのチャット入力欄へフォーカス。 |
「Alt」+「K」 |
キーイングボードウィンドウへフォーカス。 |
「F1」から「F8」 |
CWメモリ再生(電信)またはボイスメモリ再生(電話) |
「\」 |
PTTトグル*1 |
「バックスラッシュ」 |
PTTトグル*1 |
「無変換」 |
PTTトグル*1 |
「Shift」+「Enter」 |
QSOの強制確定。メッセージメモリを再生しません。 |
*1 USBIF4CWのPTTを制御します。リグコントロール対応機種でPTTコントロール可能な無線機もPTT制御できます。
表2: コールサイン入力欄でのキー操作とその機能
キー操作 |
機能 |
「Enter」 |
F2メッセージ送信+ナンバ入力欄へカーソル移動 |
「Insert」 |
F2メッセージ送信+ナンバ入力欄へカーソル移動 |
「TAB」 |
「Enter」と同じ(TABを特殊キーに設定時*2)。 |
「スペース」 |
ナンバ入力欄へカーソル移動 |
「?」 |
F6メッセージを再生 |
*2 設定を参照してください。
表3: ナンバ入力欄でのキー操作とその機能
キー操作 |
機能 |
「Enter」 |
F3メッセージ送信+QSO確定 |
「;」 |
F3メッセージ送信+QSO確定 |
「+」 |
F3メッセージ送信+QSO確定 |
「↓」 |
F3メッセージ送信+QSO確定 |
「スペース」 |
コールサイン入力欄へカーソル移動 |
「?」 |
F5メッセージを再生 |
表4: コールサイン入力欄でのコマンドとその機能(すべてのコマンドの最初にはカンマ「,」を入力してください)
コマンド |
機能 |
VA |
VFO-Aをセット |
VB |
VFO-Bをセット |
W |
マルチプライヤ要求 |
WC |
マルチプライヤ要求のキャンセル |